お話を伺ったのは、販売本部店舗運営部島根エリアマネージャーの迫田洋一さん。入社してから13年目ですが、5年前からエリアマネージャーとして島根を統括しています。そんな迫田さんに、トライアルの便利さと安さの秘密。それを支える会社の裏側を伺いました。
—株式会社トライアルカンパニーの事業内容を教えてください。
トライアルカンパニーではスーパーの「TRIAL」を経営しています。このTRIALでは生鮮食品をはじめ、日用雑貨や医療品まで様々な商品を24時間、低価格で提供しています。そして、このシステムを支えるためにトライアルカンパニーでは、小売以外にも様々な分野の事業があるんです。
例えば、流通業。スーパーなどの小売業というのは、お店に商品を卸す必要があるので、運送するトラックや配送業者に委託して商品を運んでもらう必要があります。それを、私たちの場合は外部の会社に委託することなく、自社の配送網で運んでいるんです。
店舗を構えている地域ごとに配送センターを構えており、本社のある九州には大きな配送センターがあります。このように、自分たちで配送することで物流コストを大幅に抑えることができるのです。これがトライアルの強みの一つ、「商品の低価格」につながっているんです。
—低価格の裏にはそんな仕組みがあったんですね。スーパーを経営するだけの小売業者ではないということですね。
そうです。それともう一つ意外かもしれませんが、私たちはITの会社も持っています。ですから、トライアルのスーパーや配送で使われるITシステムは全て自社で作ることが出来きます。
小売業のIT化が進まない理由として、システムを外部に委託するのでコストが非常に高くなってしまうことが挙げられます。それに比べ、私たちは自社でシステムを開発しているので低いコストで導入することが出来ます。
—ITを導入することで、どれくらい効率的になったんでしょうか。
かなり効率的になったと思います。全員がスマホのような端末を持っているので、これまで口頭で伝えていた指示を、今ならパートさん100人に一斉に指示をすることができるようになりました。
何かわからないことがあれば、アプリを用いて動画で手順を説明したり、社内のルールを確認もできます。
さらに、この端末では受発注が可能ですので、品薄状態を気づいたらすぐに反映することが出来ますし、天気による商品の売れ行きや、過去の発注情報から廃棄数まで細かい分析を1画面で確認できるんです。
—かなり効率化されているんですね。今一番ハイテクな事例はありますか?
福岡には夜間の時間帯レジ担当者がおらず、無人で運営している店舗がありますよ。買い物カートにタブレットとスキャナーが付いていて、商品をお客さんが自分でスキャンします。会計のレジは駅の改札みたいになっていて、スマホアプリで決済されるようになっています。
これから少子高齢化が進んでいって労働者の人口も減るじゃないですか。人にしか出来ない仕事と、それ以外の仕事に分けて、人手が足りない部分をITで補うこと目標にしているんです。
—その「人にしか出来ない仕事」とはどういった仕事ですか?
商品の陳列を始めとする売り場作りですね。販売プロモーションをかける売り場は機械じゃまだ作れないですし、そこは人間がやらなければいけません。そして接客はやはり人が対応しています。
この効率化された分、従業員はお客様に商品説明などの接客を丁寧に対応できますし、空いた時間を活用して、顧客が求める商品を分析して取り揃えるなど、顧客満足度の向上に役立つと思います。
—小売と流通とIT、この3つを兼ね備えていることがトライアルカンパニーの強みというわけですね。
そうです。そしてさらに言えば、この3つを兼ね備えている上で、会社のビジョンを社内全員で共有し、チャレンジし続けている点が最大の強みだと思います。全国規模になった今でも、会長は社員全員に対してのコメントを毎週欠かさず発信しているので、会社の考え方やビジョンをみんなが共有しています。
—ビジョンを共有し一丸となって取り組んでいるんすね。次に、迫田さんの仕事について教えてください。エリアマネージャーとはどういった仕事ですか?
業務内容としては、店長と協力して店作りから販促、広告の立案、人事などと幅広いですが、売上を増加させることが求められます。そのために、どんな商品をどこの売り場でどのように展開するのかを立案しています。
商品には季節のものや流行り廃りがありますので、その品揃えだったり展開場所は、データを参考に考えなくてはいけません。普段は県内の6店舗を日別で滞在しています。
—島根は東西に長く大きいので、全体の統括は大変ですよね?
そうですね。島根は食文化が東西で違いますし、地域独特の食材も多く、それぞれの地域の特色を反映させる必要があるので大変です。地域在住の店舗スタッフの意見を多く取り入れたり工夫しながら試行錯誤しています。
—エリアによって食材の違いがあるんですね。今後の目標はありますか?
エリアマネージャーは出店も携わるので、地域に最も支持されるお店づくりを1からやりたいなと思ってます。
買い物の不便な地域があれば、トライアルが出店してその不便さを解消する。そういういった地域にどんどん出店して、地域の方の頼れる味方でありたいなと思っています。
—どういう人に入ってきてほしいですか?
働いたことのない人、特に学生さんには絶好の場になるんじゃないかな。
入社されてから覚えることを前提に教育する材料も用意してますし、システムで作業がやりやすくなっているので、他企業さんよりも負担が軽いと思います。逆に真っ白の人が来ていただいた方が、会社としてはいい人材だなと思ってます。
—どういう順番でキャリアを積んでいくんですか?
まず、部門についてもらって商品の知識を学んでもらい、レジは皆ができるようにします。みんなが共通してやることは、同時進行でみんなが一緒に現場でやっていきます。
そして一つの部門をある程度極めたら、部門のマネージャーになります。さらに人に教えることができる状態になって、売り場の作戦も立てられるようになったらエリアスーパーバイザーになったり、店長コースに行ったりですね。
働く地域や時間を自分で選ぶこともできます。女性なら子育てに合わせた時間帯で働けるなど、そういった制度はしっかり揃っています。
―最後に入社を希望する方へメッセージをお願いします。
トライアルは学歴だけで判断しません。やる気があったり、得意なことに集中できる人、チャレンジできる人を求めてます。高卒の方もいますし、大卒の方もいます。
一生懸命やれる人であれば評価される会社になっていますので、高卒の方も大学卒の方もどんどん来てください。